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比例配分のルールを分かりやすく解説!【ストップ高あとの配分方法】

株価がストップ高になると「比例配分」という措置が取られます。この比例配分は少しややこしいため、「ルールが良く分からない・・・」という人も多いようです。

そこでこの記事では比例配分のルールを分かりやすく解説してみました。当記事をお読み頂ければ、比例配分のルールを完璧にマスターすることが可能です。

目次

ストップ高あとの比例配分のルール①(証券取引所→証券会社への配分方法)

ストップ高になると、まずは証券取引所から証券会社へ比例配分が行なわれます。

注文数の多い証券会社から順番に「1単位(株数は銘柄によって異なる)」ずつ、分けていくのです。

例えば、買い数量が20,000株、売り数量が9,000株でストップ高になったとします。このときに買い数量の内訳が以下だったとします。

証券会社名買い数量
A社10,000株
B社5,000株
C社3,000株
D社2,000株

上記の場合、まずは売り数量の9,000株から買い数量が一番多いA社に1,000株配分します。次に2番目に買い数量が多いB社に1,000株配分し、3番目にC社、4番目にD社と同様に配分していくのです。

このため、買い数量の多い順番に「A社→B社→C社→D社」と1,000株ずつ配分していきます。これを売り数量の9,000株が無くなるまで繰り返えします。よって、配分の内訳は次のとおりです。

証券会社名配分された株数
A社3,000株
B社2,000株
C社2,000株
D社2,000株

上記のケースではA社が3,000株と一番多くの株数を獲得できます。このように買い数量の多い証券会社から配分していくのが、証券取引所から証券会社への比例配分です。

ストップ高あとの比例配分のルール②(証券会社→投資家への配分方法)

証券取引所から証券会社への比例配分が完了したあとは、証券会社がそれぞれ社内で決めた方法で投資家に比例配分を行ないます。

SBI証券の配分方法

「SBI証券」のルールは次のとおりです。

SBI証券は次の順番で配分を行なう

  1. 成行注文
  2. 寄成注文
  3. 引成注文
  4. 不成注文
  5. 制限値段(ストップ高・ストップ安)の指値注文・制限値段(ストップ高・ストップ安)の寄指注文
  6. 制限値段(ストップ高・ストップ安)の引指注文

上記の順番で売り株数が無くなるまで配分していきます。例えば、売り株数が3,000株なら3,000株がゼロになるまで「1~6」の順番で配分していくということです。

なお、同じ注文どおしの場合は発注時刻が優先されます。成行注文どおしであれば、発注時刻が早い人のほうが優先されるということです。注時刻が同時であるケースでは抽選によって配分先が決まります。

GMOクリック証券の配分方法

GMOクリック証券の配分方法は「注文数量が多い順番」です。このため、証券取引所から証券会社に配分するときと同じようなルールになります。

そうしたことからGMOクリック証券では、注文数量を多く出している人ほど配分されやすいです。なお、注文数量が同じの場合は発注時刻が早い人が優先されます。

そもそも比例配分とは?どのような状況になったら起こるのか?

ここでは比例配分がどのようなものなのかについて詳しく解説しています。「比例配分が何のためにあるのか知りたい!」というようなとき役立ててください。

比例配分とは売買数量が極端に合わないときの措置

比例配分とは売買数量が極端に合わないときに取られる措置です。例えば、買い数量が20,000株のときに売り数量が3,000株ですと本来は値がつきません。こうしたとき値を付ける目的でされるのが比例配分です。

買い数量20,000株・売り数量3,000株というケースであれば、売り数量3,000株だけ売買を成立させるのです。先にお伝えしたように注文数量の多い証券会社から順番に配分して、3,000株を消化していくのです。

比例配分が起こるのはストップ高になったとき

比例配分が起こるのはストップ高になったときです。ではストップ高とはなんでしょうか。ストップ高は株価が1日の制限値幅に達してしまいそれ以上、上昇できなくなった状態を指します。

株式では株価ごとに制限値幅というものがあり、1日で上昇できる値幅が限定されています。例えば、100円未満~10,000円未満のケースなら次のとおりです。

基準値段値幅制限
100円未満30円
200円未満50円
500円未満80円
700 円未満100円
1,000円未満150円
1,500円未満300円
2,000円未満400円
3,000円未満500円
5,000円未満700円
7,000 円未満1,000円
10,000円未満1,500円

上記の「基準値段」というのは通常前日の終値です。前日の終値が2,500円なら「3,000円未満」が妥当しますので値幅制限は500円となります。そのため、2,500円から1日で上昇できるのは「2,500円+500円=3,000円」となり、3,000円までです。このように比例配分は株価が1日の制限値幅に達してしまったときに起こります。

まとめ

比例配分のルールをまとめると以下のとおりです。

  1. 証券取引所が注文数の多い証券会社から優先して配分する
  2. 証券会社は社内のルールで投資家に配分する

ストップ高になったあとの比例配分は上記の順番で行なわれます。このため、証券会社のHP等でその会社がどのように配分するのかを確認しておくことが大事です。

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