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株のスキャルピングでMACDを使う際のおすすめ設定【トレード方法も解説】

「株のスキャルピングでMACDを使用しているけど最適な設定値が分からない・・・」このように困っている人は多いようです。そこでこの記事では、株のスキャルピングでMACDを使う際のおすすめの設定を紹介します。

また、MACDをしっかり使いこなすために知っておくべき点とトレード方法も解説していますので、当記事をお読み頂ければ、MACDを使ったスキャルピングの実力を高めることが可能です。

目次

株のスキャルピングでおすすめのMACDの設定は?

まずはMACDの基本的な設定を知っておきましょう。

MACDの考案者である「ジェラルド・アペル」氏が推奨する設定は以下のとおりです。

トレード期間設定値
短期短期EMA:6 長期EMA:19 シグナル:9
中期短期EMA:12 長期EMA:26 シグナル:9
長期短期EMA:19 長期EMA:39 シグナル:9

最も良く使用されるのは中期の設定になります。証券会社などのMACDでは中期の設定がデフォルトになっていることも多いです。

ただし、ジェラルド・アペル氏は上記の設定をスイングトレードのような長めのトレードで使うことを想定しているとのことです。このため、スキャルピングではもっと適した設定があります。その点を次章で解説します。

クリス・マニング氏の推奨する設定

クリス・マニング氏の推奨する設定は、先に紹介したジェラルド・アペル氏の設定を参考に値動きへの反応を鋭くしたものです。設定値は次のとおり。

クリス・マニング氏のMACD設定

  • 短期EMA:9
  • 長期EMA:17
  • シグナル:7

すべての数値が短くなっていますので値動きへの反応が上がり、スキャルピングのような短期売買に適しています。

ジョー・ディナポリ氏の推奨する設定

ジョー・ディナポリ氏の推奨する設定もジェラルド・アペル氏の設定よりも短めにして、値動きへの反応を高めています。

ジョー・ディナポリ氏のMACD設定

  • 短期EMA:8
  • 長期EMA:17
  • シグナル:9

シグナルはジェラルド・アペル氏の設定と同じですが、その他の2つに関しては短いです。値動きに対してより敏感に反応することができ、スキャルピングのようなスピードが重要となるトレードに適しているのです。

MACDを使いこなすために各所の役割を知っておこう!

MACDを使いこなすためには設定値だけを知っても意味がありません。

MACDがどのようなインジゲーターなのかをしっかり理解しておかないといけないからです。それには各所がどのような役割を持っているのかを知る必要があります。

MACDはこの3つで構成されている

  • MACDライン
  • シグナルライン
  • ヒストグラム

MACDは上記の3つで構成されていますが各所にはそれぞれ役割があります。この役割を知っておかないとMACDを理解できないため、次章で詳細を確認しておいてください。

MACDライン&シグナルライン

MACDラインとシグナルラインは簡単に言うと移動平均線です。

それぞれの違いは以下のとおりになります。

MACDラインとシグナルラインの違い

  • MACDライン:短期EMAと長期EMAの差
  • シグナルライン:MACDラインの移動平均線

MACDラインについて

MACDラインは短期EMAと長期EMAの差を表したものであり、「短期EMA-長期EMA」というように計算します。短期EMA8・長期EMA17という設定であれば、「8EMA-17EMA」となります。よって、2つのラインの差(間隔)を表すのです。

2つのラインの差を見て何が分かるかですが、ゴールデンクロスとデッドクロスの先読みができます。

ゴールデンクロスとデッドクロスとは

  • ゴールデンクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜いた状況
  • デッドクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に抜いた状況

MACDラインがゼロライン上部から下降してゼロラインに到達している部分に注目してください。この部分ではEMAがデッドクロスしています。

MACDラインがゼロライン上部から下降してゼロラインに到達するということは二本のEMAの差が無くなったことを意味します。よって、デッドクロスとなるのです。マイナスから上昇してゼロになるケースではゴールデンクロスです。

そうしたことから、MACDラインではゴールデンクロスとデッドクロスの先読みができるのです。

シグナルラインについて

シグナルラインはMACDラインの移動平均線です。

シグナルラインの役割はMACDラインに上昇トレンドと下降トレンドが発生したことを分かりやすくすることです。

移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスはトレンド発生のサインとして良く使用されます。このゴールデンクロスとデッドクロスをMACDラインでも確認できるようにしたのがシグナルラインなのです。

ヒストグラム

ヒストグラムとはMACDラインとシグナルの差を棒グラフで表したものです。

このため、MACDラインとシグナルの差が大きくなればヒストグラムは増減します。

ヒストグラムを確認すれば株価の上昇&下降の勢いが分かります。ヒストグラムが増加しているケースでは勢いが強いことを示し、現象しているケースでは勢いが弱まっていることを意味します。

また、MACDラインとシグナルのクロスの先行指標としても使えます。例えば、ヒストグラムが谷底を作って減少してきた場合、そのまま減少してゼロになればゴールデンクロスするからです。

ヒストグラムはMACDラインとシグナルの差を表したものです。よって、「ゼロになる=MACDラインとシグナルの差が無くなった=クロスする」となります。このため、ヒストグラムが減少してきたら、「そろそろMACDラインとシグナルがクロスするかも?」と準備することができるのです。

このような特徴があるため、ヒストグラムではMACDラインとシグナルのクロスを先んじて捕らえることが可能になります。

株のスキャルピングでMACDを使ったトレードの基本

MACDを使ったトレードの基本は「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。詳しくは次章より買いと売りに分けて解説していきます。

買いのケース

買いのケースでは以下のように、ゼロラインよりも下の領域でMACDラインとシグナルがゴールデンクロスしたときがエントリーチェンスです。

売りのケース

売りのケースでは次のように、ゼロラインよりも上の領域でMACDラインとシグナルがデッドクロスしたときがエントリーチェンスです。

MACDと他のテクニカルを組み合わせるとダマシの回避になる!

MACDのクロスには「ダマシ」という弱点があります。ダマシとはインジゲーターでサインが出たのにそのとおりに株価が動かないことです。例えば、上昇サインが出たのに下降してしまうというようなケースです。

MACDのクロスにもダマシがありますので対策をしておきたいです。そこでおすすめなのが「他のテクニカルを組み合わせる」ことです。今回は「移動平均線」と「水平線」の組合せを紹介しますので参考にしてください。

移動平均線との組み合わせ


移動平均線との組み合わせでは、「MACDのクロス+移動平均線のクロス」という2つのクロスでエントリーします。

MACD+移動平均線のエントリー条件

  • 買いの場合 MACDがゼロラインより下でゴールデンクロスする 移動平均線がゴールデンクロスする
  • 売りの場合 MACDがゼロラインより上でデッドクロスする 移動平均線がデッドクロスする

買いのケースであれば上記のように移動平均線とMACDがゴールデンクロスしたらエントリーします。2つのクロスという条件によってMACDだけのときよりもダマシを回避しやすいです。また、MACDのほうが先にクロスするので事前に準備しやすいというメリットもあります。

水平線との組み合わせ

水平線との組み合わせは「水平線での反発+MACDのクロス」を組み合わせた手法です。次のようにエントリーします。

水平線+MACDのエントリー条件

  • 買いの場合 株価が水平線まで下落してくる MACDがゼロラインより下でゴールデンクロスする
  • 売りの場合 株価が水平線まで上昇してくる MACDがゼロラインより上でデッドクロスする

買いのケースであれば株価が水平線まで下落して来るのを待ちます。その後、MACDがゼロラインより下でゴールデンクロスしたらエントリーです。水平線では株価が反発しやすいという特徴があり、それをMACDのクロスに追加できるためダマシを回避できる可能性が上がります。

まとめ

株でスキャルピングを行なうときにMACDのおすすめ設定は以下のとおりです。

考案者設定値
クリス・マニング短期EMA:9 長期EMA:17 シグナル:7
ジョー・ディナポリ短期EMA:8 長期EMA:17 シグナル:9

上記の設定は短期のトレードにも対応できるように、MACDの開発者であるジェラルド・アペル氏のものよりも設定期間を短くし、株価への反応率を上げています。このため、スキャルピングにもおすすめなのです。

なお、MACDを使用するときは「MACDライン」・「シグナルライン」・「ヒストグラム」の3つがどのような役割をしているのかしっかり理解しておきましょう。

また、MACDの手法はクロスですがダマシの回避のために他のテクニカルツールと組み合わせるのがおすすめです。

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