デイトレというと前場が勝負といった印象ですが、12時30分からの後場でも十分に勝負をすることが可能です。
反対に後場ならではのメリットもあるため、そこを活かしてトレードすることで利益が狙えます。
本記事では後場から利益を狙うやり方(2つのポイント)をご紹介します。後場でのトレードを視野に入れている方は必見です。
目次
株式取引の時間帯を再確認しておきましょう。
株式取引はザラ場と呼ばれる発注可能な時間帯が決まっています。
前場 9:00~11:30
後場 12:30~15:00
そして、PTSというシステムを利用することによって16:30~翌4:00までの夜間取引が可能となっています。
PTSはProsperity Trading Systemの略で、一部の証券会社(SBI証券、松井証券、楽天証券)で取引が可能です。
PTSは材料が出て方向性が見えた場合に有効ですが、ザラ場に比べると、どの銘柄も取引が少なくなります。PTSでの利益を狙うには、日頃から銘柄別にアンテナを張っておくか、経済ニュースに多くの時間を割くことが求められます。
さて、一般的に開場となる9時からの前場に注目が集まりやすいのが株式市場です。
デイトレーダーも前場で勝負を掛ける人も多く、前場でポジションを誤った場合でも後場で取り返せる可能性もあるため、リスク挽回もしやすいのが前場からトレードを行う理由です。
後場は値動きが小さくなってしまうことも多く、出来高が減ってしまう場合があるため、後場だけのトレードはマイナスイメージにとらわれやすいもの。
しかし、仕事などの致し方ない理由により、株式市場があいている時間帯に集中してトレードできない方がいるのも事実です。
そのような方は後場ならではのメリットを活かして、後場から上がってくる注目ポイントを押さえてトレードすることをお勧めします。
後場の最大のメリットは、1日の株式市場のトレンドや傾向、ニュースなどを仕入れてから株式市場に参加できることです。
情報を得てからトレードに入ることは、出遅れる可能性もありますが、大きな損失を招くリスク対策にもなります。
つまり、株式投資に集中して取り組む時間を確保できる方は、前場からトレードする方が良いのですが、そうでない場合は、前場に縛られることなく後場からのスタートでも十分なトレードが可能です。
さて、株式取引の時間帯がわかったところで、前場での取引を終えた後に後場で利益を狙うポイント、つまり「株価が後場に上がるパターン」を解説します。
非情にシンプルですが重要なポイントです。
利益を得る確度を高めるために次の「2つのポイント」をきっちり抑えてください。このポイントを抑ええた銘柄選びができれば、リスクを回避して利益を狙うトレードができるでしょう。
事前の噂が全く漏れてこない銘柄も多く、IR発表直後にストップ高という値動きを見た人も多いでしょう。もちろん、思惑や情報が絡んで、前場から激しいポジション取りを見ることも多いでしょう。
ここでは、前場で上げている銘柄を外して考えます。その為、前場で動きの少なかった銘柄のIRがポイントになります。
期待値や事前の噂でポジションが見えつつある銘柄より、値動きが鈍くIR次第で大化けする銘柄を絞っておくのです。
日足チャートが上昇トレンドに入っている銘柄は、上昇していきやすいというのが基本です。これは買いを入れておく判断材料となり得ます。
しかし、そんな上昇トレンドの銘柄が、前場でもみ合いや調整をしているケースがあります。短期の利確や思惑で調整を続けた後、後場に入ってから上がるパターンです。このようなケースは、後場で大きく下げることよりも、仕掛け次第で上げることの方がよくあります。
ここでATRという指標を確認することをお勧めします。これは日足を見る上で「値幅の指標」となります。
ATRとはAverage True Rangeの略ですが、前日のローソク足と当日のローソク足からその日の値幅の目安を算出する方法です。
14日平均ATRが2%で、当日の値幅が2%に達している銘柄なら高値は更新されないと判断出来ます。
14日平均ATRが2%で、当日の値幅が2膨大な銘柄別のATRを用意しておくことは難しい為、銘柄数を絞ってATRを頭に入れて値動きを追うと良いでしょう。
以上、この2つのポイントを抑えておけば、後場からのトレードでも勝負ができます。
後場の寄り付きから13:00くらいまでは、前場の流れを引き継ぐことが多く、流れに乗って成り行きを入れる場合がありますが、前場で動きが良かったからといって、後場も動きが良いとは限りません。
つまり、後場のトレードで気を付けなくてはいけない最大の注意点は「高値掴み」です。
前場の利確により思わぬ下落が発生する場合もありますから、直前の板情報をチェックしてリスクを未然に防ぐべきです。
そして、寄り付きを過ぎても動く銘柄はIRや決算が速報される銘柄です。そうした材料のある銘柄を除くと、14:30くらいまでは値動きが落ち着く時間帯になります。
前場で上げた銘柄がデイトレの利確売りが入り、下落に反転するのもこの時間に多く見られます。そして、14:30以降はまた動きが出てきます。
デイトレーダーは手仕舞いを入れる時間ですし、その日の相場や値動きを見て仕込む人もいます。
最後の大引けに至る10分は仕手筋の大量注文が入ったりしますので、注意している銘柄が大きく値動きを始めていないか見ておきましょう。
株価が後場に上がるケースを見て来ましたが、大きな動きのある前場より難しい取引でもありますから、事前にしっかりと情報を仕入れておく必要があります。
とはいっても、後場からのトレードでも十分に利益を狙えるポイントもあります。後場から上がる注目ポイントを押さえて、利益を狙っていきましょう。
情報収集と銘柄選びがしっかりできれば、リスクが少なく利益をとることも可能です。