先物取引は、現物の株式投資と異なり証券口座を開設しただけでは取引をすることができません。
先物取引をするには、先物取引を取り扱ってるかどうか、また口座開設には証券会社ごとの基準をみたす必要があります。
証拠金を担保にして取引をしますので、担保割れや損失を被るリスクも大きくなります。
先物取引をはじめるのは手続きが面倒ですが、先物取引口座を開かず株式投資で先物取引にも参加できる方法があります。
今回は「先物取引に興味はあるけれど、口座開設は面倒」と考えている人に、株式投資からできる先物取引を紹介します。
目次
株式投資で取引できるのは、証券市場に上場している銘柄だけです。
しかし取引所に上場している商品の中のETFを通じて取引できます。
ETFの上場株式投資信託を通じて、株式投資の取引で先物取引の投資に参加できるのです。
FTFは、Exchange Traded Funds の略で、上場投資信託と呼ばれます。
日経平均などの指数の動きに連動するような運用成果を目指している投資信託です。
連動する商品は、指数だけでなく、債券、通過、コモディティなど様々なETFがあり、その中の一つに先物取引である日経平均先物に連動する商品もあります。
ETFは、様々な商品を比較的少額から、投資することが出来、株式と同様に取引が出来るということがメリットになります。
また、税金も株式と同じ扱いになるので、株式投資と変わりません。
東証で先物型と呼ばれるETFが先物取引に投資を行うことが出来るのが下記の銘柄です。
※先物型とは、先物価格に用いる指標に連動するETFまた主に先物取引に投資を行うETFになります。
出典:JPXー日本取引所グループホームページよりー先物型ETFのリスク
先物型ETF
銘柄コード | 銘柄名 | 運用会社 |
1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 |
1570 | NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
1572 | 中国H株ブル2倍上場投信 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 |
1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 |
1358 | 上場インデックスファンド日経レバレッジ指数 | 日興アセットマネジメント株式会社 |
1365 | ダイワ上場投信-日経平均レバレッジ・インデックス | 大和アセットマネジメント株式会社 |
1367 | ダイワ上場投信-TOPIXレバレッジ (2倍)指数 | 大和アセットマネジメント株式会社 |
1458 | 楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型 | 楽天投信投資顧問株式会社 |
1464 | ダイワ上場投信-JPX日経400 レバレッジ・インデックス | 大和アセットマネジメント株式会社 |
1467 | JPX日経400ブル2倍上場投信(レバレッジ) | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 |
1470 | NEXT FUNDS JPX日経400レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
ETFであれば、先物取引の口座を開設しなくても取引が出来ます。
先物取引は、高額な取引でリスクも高い取引になりますが、ETFなら1口単位〜購入も出来るので、比較的少額から運用することが出来ます。
先ほど表示した一覧の中にもありますが、日本だけでなく海外の先物を運用しているものもあり、ETFを通じて世界に投資をすることも出来ます。
デメリットとしては、運用が複雑になるため、わかりづらいことです。
例えば、レバレッジは対象指数の変動率が、前日比変動率の2倍になるように計算されて運用される商品ですが、2営業日離れた期間では必ずしも2倍になりません。
銘柄によっては出来高も多く、常に値動きが激しいものもあるため、長期で保有するにはあまり向いていない商品もあるかもしれません。
海外の指数に連動するように動いているETFだと、時間的なことにも影響される場合があります。
一方で、ETFの商品の中には”極端に取引が少ない・出来高が少ない”銘柄もあり、思った金額で取引が出来ない・値動きが激しくなることもありますので、注意が必要です。
先物取引口座を開設しなくても、ETFに投資をすることで、ETFを通じて先物取引に投資が出来る。
ETFは、指数に連動する運用成果を目指す投資信託で、指数以外に、為替、先物、商品(コモディティ)など様々な商品を上場投資信託として取り扱っている。そのため、株式投資を通じて先物取引に投資が出来る。
ETFに投資を行うメリットとしては、先物取引よりも少額から始めることが出来て、株式投資と同じ方法で取引を行うことが出来る。
ETFで先物取引に投資する場合、海外に投資をしていたり、運用が複雑でわかりにくいということがある。
また、商品によっては値動きが激しく、不安定な動きをする場合もある一方で、出来高が少なく売買時に思わぬ値段で約定することもあるので注意が必要になります。