株のスイングトレードでは、中長期的なトレンドの発生する銘柄を選ぶことが重要です。
では、そうした銘柄を選ぶにはどうしたら良いでしょうか?
この記事では、株のスイングトレードで最適な銘柄を選ぶために、スクリーニング基準から銘柄の選択まで丁重に解説していきます。
当記事を読んで、株のスイングトレードに適した銘柄を選べるようになってください!
目次
株のスイングトレードでは、銘柄選びをする前に「スクリーニング」をしておく必要があります。
スクリーニングとは、証券会社やインターネットのツールを利用し、指定した条件で銘柄を絞り込むことです。
スクリーニングをすれば条件に合った銘柄のみが表示されるため、余計な銘柄を見なくても良くなり、銘柄選びの時間が大幅に短縮されます。
スクリーニングする際にオススメの条件は次の4つになります。
時価総額100億円以上の条件を指定しておきたいです。
時価総額とは、「株価×発行済株式数」で計算された数値であり、企業の規模の大きさを示すものです。
時価総額が小さすぎる銘柄の場合、株価が変動しやすく攻略が難しいという特徴があります。
例えば、新興市場(ジャスダック・マザーズ)の銘柄は値動きが荒く、初心者だと手が出しづらいです。
とくにスイングトレードは長期間ポジションを保有するため、デイトレードやスキャルピングよりは急な相場変動に巻き込まれる可能性が高くなっています。
そのため、時価総額が高くある程度値動きが安定している銘柄で取引したほうが良いです。
信用倍率2.5倍以下の条件でスクリーニングしたほうが良いです。
信用倍率とは、信用取引において「買い方」と「売り方」のどちらが多いかを表した指標です。値が1より多ければ買い方が多く、1より少なければ売り方が多いことを示します。
信用取引の場合、返済期限があるため信用倍率を見ることで将来の買戻しと売り戻り需要を判断することができます。
信用倍率の数値が高い状態なら信用買いが多く出ていることになり、決済の「売り」が出ると予想して売戻しによる相場の下降があると判断できるのです。
信用倍率の数値が低い状態なら信用売りが多く出ていることになり、決済の「買い」が出ると予想して買戻しによる相場の上昇があると判断できます。
そして、信用倍率2.5倍以上だと信用買いが多く出ている状態です。
よって、将来の売戻しによって相場の上昇が抑えられてしまうかもしれません。
こうした銘柄を信用倍率2.5倍以下でスクリーニングすれば、取引候補から外すことができます。
25日移動平均線乖離率0~2%程度の条件でスクリーニングすると良いでしょう。
この方法でスクリーニングすれば、現在の株価が移動平均線の少し上にある銘柄を検索でき、上昇トレンド中の「押し目買い」しやすい銘柄を絞り込めます。
押し目買いとは、上昇トレンド中に下降してきてから再度上昇するところで「買い」を入れる手法です。
シンプルかつ上昇トレンド中の有利な位置で買えるため、非常にオススメの手法です。
押し目買いのポイントとして、25日移動平均線付近はよく使用されます。株価が25日移動平均線付近で反発して上昇することが多々あるのです。
そのため、25日移動平均線乖離率0~2%程度の条件でスクリーニングすれば、押し目買いしやすい銘柄を見つけやすくなります。
RSIの数値が45~60以内のスクリーニング条件も追加すると良いでしょう。
RSIは相場の過熱感を判断する指標であり、「買われすぎ」と「売られすぎ」を数字で表したものです。
一般的には以下のように判断します。
RSIの数値を45~60以内でスクリーニングすることで、先に紹介した移動平均線に株が近い銘柄をさらに見つけやすくなります。
そのため、押し目買いに適した銘柄を発見しやすいです。
株のスイングトレードにオススメの銘柄一つ目は、上昇トレンド中の銘柄です。
上昇トレンドとは、次のように株価が直近の高値と安値を更新してく相場です。
上昇トレンドでの取引をオススメする理由は以下の2つです。
スイングトレードは長期間ポジションを保有するため、相場の波に乗る必要があります。相場の波に乗るには上昇トレンドか下降トレンドのどちらかしかありません。
上昇トレンドの取引は「現物買い」が基本となるため、保有時の手数料は気にしないで大丈夫です。
しかし、下降トレンドの取引は「信用売り」なため、「貸株料」や「逆日歩」といった保有時の手数料を気にしないといけません。
貸株料と逆日歩によっては利益が大きく減ってしまうこともあるため、上昇トレンドで取引するほうがオススメなのです。
株のスイングトレードにオススメの銘柄の二つ目は「テーマ株」です。
テーマ株とは、話題の企業や業種それに関連した銘柄を指します。
例えば以下のようなテーマ株があります。
上記のようなテーマ株には将来性を見込まれ、多額の資金が集まることがあり、結果相場が大きく上昇することもあるのです。
よって、話題を集めているテーマ株に投資してみるのも手です。
株のスイングトレードにオススメの銘柄の三つ目は、インデックスと違う動きをしている銘柄です。
インデックスとは、日経平均株価やTOPIXなど株式市場の目安となる指標を指します。
多くの銘柄はインデックスの影響を受けます。とくに日経平均株価やTOPIXの構成銘柄はその傾向が強いです。
そのため、インデックスと違う動きをしている銘柄はあとになって修正が入ることがあるのです。
例えば、日経平均株価が上昇中のときに下落している銘柄があったとします。その銘柄は後日、市場の流れに沿うように上昇することがあるのです。
数日で大きな値動きを見せることも珍しくないため、スイングトレードをするのに向いています。
株のスイングトレードにオススメの銘柄の四つ目は、流動性の高い銘柄です。
スイングトレードに限りませんが、株式投資では「買いたいときに買えて、売りたいとき売れる」というのが大事です。
流動性が低い銘柄だと買いたいときに買えず、売りたいときに売れないことがあるため、売買タイミングを逃すことがあります。
そのため、流動性が高い銘柄を選ぶのが良いのです。
流動性が高い銘柄の目安はヤフーファイナンスなどの「出来高ランキング」の上位に入っている銘柄や、「TOPIX100」や「TOPIX Core30」の構成銘柄などです。
株のスイングトレードにオススメの銘柄の5つ目は、株価に対して企業価値の高い銘柄です。
いわゆる株価が「割安」の状態です。
割安というだけで取引するのはオススメ出来ませんが、スクリーニングして銘柄を絞りこんだ上でさらにその銘柄が割安であれば、優位性が高くなります。
株価に対しの企業価値を判断する指標は次の3つを使うと良いでしょう。
PERは株価と企業の収益力を比較することで割安・割高を判断する指標です。一般的には15倍を下回れば割安、上回れば割高になります。
PBRは株価と企業の純資産で割高・割安を判断する指標です。一般的にはPBRが1倍より上なら割高、下なら割安です。
配当利回りは株価に対しての年間配当額の割合を見る指標です。配当金が多い企業ほど業績が良い傾向にあるため、配当利回りの数字が大きいほど企業価値が高いと判断できます。
株のスイングトレードをするときは、まずは次の4つの条件でスクリーニングして銘柄を絞り込んでおきましょう。
その上で以下のような銘柄を取引候補にするのがオススメです。
そうすれば、スイングトレードに適した中長期的に上昇する銘柄が見つけやすくなります。