世の中には多くのデイトレーダーが存在しますが、「実際の生存率はどのくらいなの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実際に専業デイトレーダーとして億の資産を築く方もいれば、一瞬で資産を0にする方もいます。
今回はデイトレーダーの実際の生存率を紹介します。また生存率を向上させるためのポイントについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
デイトレーダーの生存率と一口に言っても専業か兼業か、また生存率と成功率のちがいによってかなり大きく話は変わってくるでしょう。ここからは専業デイトレーダーの生存率や成功率、兼業デイトレーダーの生存率や進路について解説していきます。
結論からいうと専業デイトレーダーの生存率は5%~10%程度と言われています。
専業デイトレーダーとは、デイトレードを生業にしている市場取引のプロと言える方々です。1日のほとんどすべての時間をデイトレードに充てることができるため、チャンスの間口が大きいとも考えられます。
一方でこのデータは主観的な側面が大きく、統計に基づいた根拠のある数字ではありません。日本には株式やFXによるデイトレを専業として行っている方が1万人以下ほどの規模間で存在すると言われており、おおよそ彼らの10年後の生存率が5%~10%程度でしょうと考えられているということです。
こちらも結論から言うと、兼業デイトレーダーの生存率は専業デイトレーダーの生存率5%~10%と同じかまたはそれ以上と考えられています。
兼業トレーダーとは市場取引による利益以外にも会社員や自営業などのほかの収入源がある個人投資家のことを指します。日本のインターネット取引の有残高証券口座数は1000万件を超えているため、その中に多くの兼業デイトレーダーが存在すると考えることができるでしょう。
彼らの多くは余剰資金での投資をしています。そのため副業感覚でお金稼ぎをしているというよりは市場に大きな動きがあるときに動き出すケースが多く、専業投資家よりも長期生存率が高くなることが考えられます。一方であくまでデイトレードはゼロサムゲームの一つに過ぎないため、生存率は5%~10%に集約する可能性があります。
兼業デイトレーダーは利益を上げて専業に移行する場合もあります。しかし、多くの投資家は資金ショートして市場からドロップアウトしてから本業に専念する道をたどります。
デイトレーダーの生存率を向上させるためには、以下の5つのポイントを抑えることが必要です。
ここからはそれぞれの内容について具体的に解説してきます。
デイトレで生存率を高めたいときには、事前に決めたトレードルールを守ることが必要不可欠です。
理由はデイトレで負けてしまう大きな要因として、不必要なトレードをしてしまうことが挙げられるからです。
例えばMACDや移動平均線がクロスをしたタイミングでエントリーするというルールをあらかじめ決めているなら、そのルールにのっとって取引を行い続けることをおすすめします。テクニカル指標がルールにのっとる動きを示さないときには、不必要なトレードを行わずに、「狩り前のライオン」のようにじっと待ち続ける忍耐力が重要になるでしょう。
エントリーの前に損切ラインを決めておくことで、大きな損を回避して生存率を上げることができます。デイトレードでは株式、FXともに徹底のタイミングを決めておかないと、下がり続けるリスク、または空売りの場合には上がり続けるリスクを伴います。
おすすめはトレンドラインを割り込んだタイミングで損切りをすることです。
人間の欲や迷いが大損を招いてしまう原因になりうるため、自信がないうちは指値注文を入れて損切をタイミングとしましょう。
デイトレードを行うときに資金額ギリギリの取引をすることを控えましょう。
デイトレードで利益を大きく上げるために効果的なのが信用取引ですが、取引では保証金以上の資金が利益になる可能性がある一方で、損失が大きくなるリスクもあります。
毎回の取引で資金額ギリギリのトレードを行うと、資金ショートの確率は上がり生存率は低くなるでしょう。
また信用取引ではない場合でも生活に必要な資金以上の額をデイトレードに突っ込む行為は危険です。あくまで余剰資金を拠出金にする意識を持ちましょう。
デイトレードを行うときに手数料コストも計算して取引を行うようにしましょう。特に短期的な取引を複数回繰り返すデイトレードを長期的に行いたい場合には、取引手数料の額も無視できない大きさになってきます。
取引手数料が低い証券会社を利用する、取引手数料を考慮したトレードの期間を設定するなど、具体的な手数料コストの計画を立てることが生存率を高めるカギとなります。
デイトレードの生存率を高めたいときには取引方法やルールを定期的に見直すことをおすすめします。
具体的には2階建て取引やナンピンなどのリスクが高い手法を避けて、伝統的なトレードを地道に行うこと、損切ラインの選定方法やエントリーのタイミングを決める指標を振り返ることが挙げられます。
まず2階建て取引とは現物買い取引をしている株式を担保にしてさらに信用買いする投資手法のことで、通常の現物取引を行っているだけの状態よりも値下がりによる損失額が大きくなってしまいます。
またナンピンとは株価が下落したタイミングで平均購入単価を下げるために追加で買うことを言います。株価の回復が見込まれる局面では損失を抑えて撤退することができるというメリットがある一方で、回復しない場合には資金がショートする原因となるのです。
これらの投資手法を禁止することを検討したり、市場取引のエントリーのタイミングや重視する指標を見直したりしましょう。定期的に振り返る時間を作ることで時流に乗った取引ができる可能性が高まります。
デイトレーダーの中には、実際に専業デイトレーダーとして億の資産を築く方もいれば、一瞬で資産を0にする方もいます。生存率はトレーダーの知識や経験、市場の運によって変わりますが、取引を行うときに重要なポイントを抑えておけば、生存率を上げることは誰でもできます。
特に失敗するトレーダーの特徴として、あらかじめ決めていた自分のルールを守れないというのが挙げられます。今回の記事で紹介した5つのポイントをしっかり押さえて、あなたも生存率を向上させましょう。最後までご覧いただきありがとうございました。