「株のデイトレは甘くない」このように言われます。
結論から言いますとそのとおりです。
株のデイトレは甘くなく、簡単に勝てるようなものではありません。とくにまったくの初心者だと、中々厳しいものがあるでしょう。
ただし、きちんとポイントを抑えておけば勝率を上げることは可能。
この記事ではなぜ株のデイトレが甘くないのかから、勝つためのコツまで解説。
当記事で株のデイトレードの理解を深めて、トレーダーとしての実力をアップさせましょう!
目次
株のデイトレが甘くないと言われる理由は次の5つです。
株のデイトレはエントリータイミングが難しいです。
5分足のような短い時間足を使用するのが基本なため、トレードのスピードが早いためです。
トレードのスピードが早いと、チャート分析やエントリーするか否かの判断などをスピーディーにしていかないといけません。
少しタイミングがズレるだけで、もうエントリーするチャンスがないなんてこともザラです。
ある程度のスキルや経験が必要となるため、簡単にできるものでないです。
株のデイトレはチャートの前に張り付く必要があります。
デイトレは短期トレードであるため、エントリーから決済までピンポイントで狙っていく必要があるからです。
そのため、チャートの前に張り付いてじっとチャンスを待つ必要があります。
「指値注文」や「逆指値注文」で自動化するという手もありますが、相場は水ものであり状況は刻一刻と変化するためオススメできません。
よって、株のデイトレは兼業でおこなうのが難しいですし、ある程度の時間も拘束されてしまいます。
株のデイトレは取引ルールを守るのが難しいです。
取引ルールを決めてもそれを守り続けられる人は中々いません。欲や怒り、悔しさなど様々な感情のせいで取引ルールを破ってしまいがちなのです。
上手くいけば欲を出してしまいさらに儲けようと取引ルールを破ることがあります。
逆に上手くいっていないときは、損失を取り返したいという感情から取引ルールを破ってしまうことがあります。
デイトレは取引スピードも早く取引回数も多くなるため、気を付けていないと感情的になりやすいです。
感情的になっていると取引ルールを守るのが難しくなるため注意したいです。
株のデイトレは売買手数料が高いという問題もあります。
デイトレは取引回数が多くなりやすいからです。
株では売買するたびに以下の売買手数料が発生します。
売買手数料が55円なら、
新規売買手数料55円+決済売買手数料55円=110円
となり1回の取引で110円の売買手数料を支払うことになるのです。
1回の売買手数料は少額ですが何度も支払っていると以下のように相当な金額になります。
売買手数料の支払回数 | 売買手数料 |
---|---|
50回 | 5,500円 |
100回 | 11,000円 |
300回 | 33,000円 |
上記のように売買手数料がかなりの金額になり、利益を大きく減らしてしまうことになります。
ヘタをすれば「手数料負け」になることもあるのです。
株のデイトレが甘くないのは銘柄選びに迷うという問題もあるからです。
取引できる銘柄は2,000株以上あり、東証一部だけでも2,183社(2021年12月時点)あります。
しかし、すべての銘柄がデイトレに向いているというわけではありません。デイトレに向かない銘柄も多数あります。
よって、多数ある銘柄の中からデイトレに向いている銘柄を見つけないといけないのです。
さらに相場の状態は日によって違い、同じ銘柄でもその日によって状態は違うため、取引開始前に毎回銘柄選びをしなくてはいけません。
ここまで解説してきたように株のデイトレは甘くありません。
しかし、勝てないわけでもないです。きちんとコツを抑えておけば勝てる確率はグッと向上します。
そのコツとは以下の5つです。
取引ルールを作ったらそれを厳守しましょう。
デイトレで勝てない人は取引ルールを破ってしまったり、途中で別のルールにすぐ変更してしまったりしているケースが非常に多いです。
トレードしていると感情的になってしまい取引ルールを破りたくなる場面がありますが、それをやってしまうと負ける原因になります。
もし、感情的になっていると感じたらその日のトレードは中止したほうがよいです。
損切り額は最小限になるようにトレードしましょう。
そのためには、損切りは素早くすることです。
「失敗した!」と分かったらすぐに損切りしてください。デイトレで「もしかしたら戻るかも」と待つのはNGです。
展開の早いデイトレでは損切りを躊躇していると、あっという間に損失額が大きくなってしまうことがあります。
トレードするのは損失額より利益が大きくなる場面のみにしましょう。
チャートやインジケーターでエントリーシグナルが出てもすぐに売買してはいけません。
まず、どのくらいの損失額と利益になるのかを計算するのです。
それで損失額に対しての見込み利益が十分であったなら仕掛けるようにします。
理想は損失額1・利益3ですが、最低でも損失額1・利益2にしたいです。
デイトレに向いた銘柄を選択するのも重要です。
デイトレに向いた銘柄とは以下のようなものです。
流動性が高いとは、「買いたいときに買える・売りたいとき売れる」ということ。
株は相手がいないと取引が成立しないため、売買が活発に行われていない銘柄はデイトレに向いていないのです。
よって、「売買代金(株価に出来高を掛けたもの)」が高い銘柄や、「出来高(売買が成立した株数のこと)」が多い銘柄を選ぶのがオススメです。
売買代金や出来高はネットのランキングサイトなどを参考にすると良いでしょう。
ボラティリティとは、株価の変動幅のことです。
つまり、「その銘柄が1日にどのくらいの値幅が動くか?」という部分。
デイトレはその日に完結するトレードスタイルであるため、値動きのある銘柄を選ばないといけません。
そうでないと「株価が動かずに取引時間が終了した」なんてことになるためです。
そのため、ネットのボラティリティランキングなどを参考に値動きのある銘柄を選びたいです。
デイトレに向いた時間帯に取引することも大事です。
株式市場には相場が動きやすい時間帯とそうでない時間帯があるからです。
デイトレは短期決戦であるため、相場が活発に動くときに行うほうがずっと効率的に稼ぐことができます。
そして株式市場には相場が動きやすい時間帯は次の4つです。
中でも最も活発に動くのは9:00~9:30。
9:00~9:30は「寄り付き(株式市場の開催)」からの30分間であり、最も売買が集中します。
よって、この時間帯を中心にデイトレをするのがオススメです。
デイトレでは売買手数料を抑えることも必須条件になります。
売買手数料を抑えるには証券会社選びが大事です。
売買手数料は証券会社によって違うからです。
また、証券会社によってはお得なプランを提供していることがあります。
例えば、以下のような証券会社がそうです。
証券会社名 | 売買手数料のプラン |
---|---|
楽天証券 | 1日の売買代金100万円まで売買手数料無料 デイトレード割引(決済時無料) |
GMOクリック証券 | 1日の売買代金100万円まで売買手数料無料 27歳以下なら現物取引の売買手数料無料 |
SBI証券 | 1日の売買代金100万円まで売買手数料無料 |
松井証券 | 一日信用取引なら売買手数料無料 26歳以上は50万円まで売買手数料無料 25歳以下は売買手数料無料 |
デイトレは取引回数が多くなるため、上記のようなプランを利用したほうが売買手数料を抑えやすいです。
例えば、楽天証券なら1日の売買代金100万円まで売買手数料無料であるため、売買代金100万円を超えないなら売買手数料を気にしなくてOKになります。
株のデイトレは甘くないため、まったくの初心者だとハードルが高いと感じるかもしれません。
もし取り組んでみて「難しいな・・・」と感じたら、スイングトレードで取引に慣れるのもオススメです。
スイングトレードとは、数日から数週間の期間でおこなうトレードスタイルです。
デイトレよりもずっとゆったりと行うことができるため、株の取引に慣れていない初心者でも安心してトライすることができます。
デイトレと異なるのは基本的にトレードのスピードくらいです。
チャート分析やエントリーポイントの探し方などは同じ。当然、注文を出す手順のような操作面はデイトレと変わりありません。
このため、スイングトレードは株の取引に慣れる練習にできます。
株のデイトレは決して甘くはありません。
その理由は次の5つです。
ただし、初心者には無理かと言わればそれはNOです。きちんとコツを抑えてトレードすれば初心者でも勝てる可能性はあります。
そしてそのコツは以下の5つです。
もし、まったくの初心者でデイトレが厳しいと感じたら「スイングトレード」がオススメです。
スイングトレードはデイトレよりも展開がゆっくりしているため、初心者でも取り組みやすいのがメリット。
デイトレはスイングトレードで取引に慣れてからでも良いでしょう!