今回のコロナショックを受け、これまで持っていた株が軒並みマイナスになった、マイナスの額が大きくて狼狽売りした、という人もいるかもしれません。
また、これまで株に手を出していなくても、ニュースで連日日経平均株価が落ち込んでいると報道されているのを知り、株を始めてみようかと思っている人もいるでしょう。
今後、株式市場がどう動いていくかは誰にもわからない状況ですが、先をどう見据えて株を取引するかで今後の資産形成が大きく変わってきます。
本記事ではアフターコロナを見据えて、どのように取引をすべきか解説します。
目次
今回のコロナショックは非常に大きな出来事です。将来、2020年はコロナショックで大きく経済活動が影響を受けたと語り継がれるかもしれません。
感染者が日に日に増加し、感染拡大を止めるために多くの国が経済活動をストップさせました。日本も同様で、営業自粛や、県をまたいでの移動が制限されましたね。
それでは日経平均の過去10年チャートを確認してみましょう。
今回のコロナショックで、一時17,000円程度まで下げましたが、5月に入り少し落ち着きを取り戻して20,000円に戻してきています。
今の段階は、コロナの感染拡大に歯止めがかかるのでは?と期待して株価が上昇していると言えるでしょう。
第2波、第3波が来るかもしれない、と身構えているわりに株価の回復が早いと感じている人もいるかもしれません。そのため、企業の決算が分かる頃に、現実を突きつけられて2番底を付ける可能性があるというエコノミストもいます。
今回の1番底は17,000円前後であったため、18,000円や17,000円に再び下がるようなことがあれば2番底と捉え、株を買いたいと考えている投資家も多くいるでしょう。
こうした急落、暴落の後には、一度戻した後に2番底をつけることがよくあります。1番底は、どこまで下がるか読めないため、2番底を狙う投資家が多いのです。
コロナが少し落ち着くにつれ「アフターコロナ」という言葉が使われるようになりました。これは、これまで当然のように行っていた、会社への出勤や、会議、出張などがリモートでも可能なことが分かり、コロナが収束した後の生活、仕事スタイル自体が変わるのではないか、ということです。
コロナが収まったら、また元の世界に戻るのか、生活様式が異なった世界になるのか、今はまだ分かりませんが、将来がどうなるか考えることが投資に繋がっていきます。
例えば、出張が減るだろう、と考えるのであれば、航空業界やホテル業界への株の投資は控えたいと思いますよね。逆に、ワクチンや治療薬ができれば、これまでのような出張スタイルが戻ると考えるのであれば、今、株価が冷え込んでいる旅行関係の株を買っておくことで大きなリターンが狙えるかもしれません。
日本航空(9201)の株は現在、このようなチャートになっています。
国内はまだしも海外への渡航は難しい時期ですから、2,000円を下回っています。もし、アフターコロナの世界が、再び海外に渡航する人が増えると考えるのであれば、安い時期に仕込んでおくという考えもあるでしょう。
また、リモート飲み会から、リモート合コンなど新しい出会いサービスも注目を浴びています。一時的なものであれば高値かもしれませんが、今後はこのようなサービスが選択されることが多いと踏めば、仕込んでおくという考えもあるでしょう。
コロナショックは全世界に波及していますが、日本株はどのように推移していくでしょうか。
自粛が解除され、少しずつ経済活動も戻れば企業の業績も反転するでしょう。
感染の再拡大がないことが確認できるのがいつ頃かによりますが、秋頃に確認できれば、株価上昇が見込めるかもしれません。
ただ、コロナの感染が再拡大すれば期待は裏切られた形となり、2番底、3番底をつける可能性もあります。
もし、このように下がった場合には、少しずつ買い下がりで株を購入していくのもよいでしょう。ただ、再拡大が世界的であったり、かなり大きい場合には、株価が大きく下がる可能性もありますから、決算など様子を見ながら買うことをおすすめします。
一方、ワクチンや治療薬の開発が早く、一気に収束に向かう可能性もゼロではありません。予想以上に回復が早ければ、今この時が株の最安値ということもあり得ます。
先のことは誰にも分かりませんが、今この時の情勢を肌で感じ、アフターコロナの世界がどうなっているか、自分なりに考えてみましょう。
ただし、「きっとこうだろう」と仮説を立てても、すべての資産を一気に投資するのは控えた方がよいでしょう。何度かに分けて購入するなど、時間を分散させることで、リスクを分散させることができます。
毎日、コロナ関係の情報はたくさん更新されています。正しい情報を知り判断すること、先を予測しながらも、思い込みや決めつけは避け、時間を分散させながら投資していくことで、将来的に大きな資産を形成することを目標にしてみてください。
しかしながら、先のことはわからないからこそ長期中期のトレードではなく、ポジションを翌日に持ち越さないデイトレードが最も堅実です。