当メディアでは投資について色々とお話しをしてますが、投資と一言に言っても、投資信託や保険、国債などさまざまな種類があります。本記事では、300万円を株で運用する場合、どのような株を買えばいいのかまた配当金などのリターンやリスクについてご説明します。
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10万円以下で買える株から300万円を超える株までさまざまな株があります。手元に300万円あるとして、その300万円で買える株を買ってしまうのもよいのですが、その株がもし暴落してしまうと資産を大きく減らすことにもなりえます。
そのため、分散して株に投資することをお勧めします。株式は元本保証されているわけではなく、加えて株価の変動は債権などに比べると大きいのです。リスクのある取引であることを忘れずに行うようにしましょう。
分散して投資する方法についてですが、300万円の投資資金があるのであれば、半額の150万円前後で購入できるコアな株式をひとつ決め、他は50万円以下のサテライト的な株式を複数購入していくのも運用の手段としてよいでしょう。
安く買って高く売る、というのが株取引の基本ルールです。そうして得た利益は売買益となります。デイトレードのように、短いスパンで売買を繰り返し売買益を得るのもよいのですが、投資家として成功している多くの人は、長期保有をして長いスパンでの取引で大きな利益を得ています。
長期保有では売買益が得られないのにどうやってもうかるのだろう、と思われるかもしれませんが、株では配当金がもらえるため、この配当金を定期的に受け取りながら長期保有をし、価格が上がるのを待つ投資家が多くいます。
配当金とは、その投資先の企業が出した利益の一部を株主に還元する仕組みです。配当金の利回りはまちまちですが、日本株の場合は平均すると2~3%程度といわれています。また配当金のもらえるタイミングは企業によりますが、年1回の決算の時や、中間決算と期末決算の年2回などが多いです。この配当金は投資しているのですから当然もらえるもの、と思いがちですが、業績が悪かった場合など無配といって配当金がもらえない場合もあるので注意が必要です。
また、日本株の場合は株主優待がもらえる場合もあります。100株でお食事券などがもらえたりするケースもあるので、よく行くお店が株主優待を充実しているのであれば、購入を検討してみるのもよいでしょう。株主優待は税金がかかりませんので、利回りが高くなるケースもあるので、自分だけでなく、ご家族がよく行くお店の株をチェックしてうまく投資できるとよいですね。
株主優待が充実している株としては、ヤマダ電機、すかいらーく、オリックス、イオンなどが有名です。長期保有で優待が増える企業もあります。
それでは分散して投資する例として、カメラやプリンターなどで有名なキャノンの株をみてみます。
2019年2月8日現在で、3,139円ですので、最低購入単元の100株を買うためには、約31万円で購入できます。過去10年のチャートをから、上がったり下がったりを繰り返していることが見てとれます。
この1年間では最安値が2,876円、最高値が4,395円となっています。この間だけでも売買利益がとれることが分かります。しかし、このキャノンは配当利回りが高く、安定しています。直近での配当利回りは4.69%ですから、長期保有で10年間配当金をもらい続けると、投資額の半分弱が配当金で受け取れることになります。安い金額で株を買えていれば、さらに利回りはよくなるでしょう。
たとえば、この企業の今後の成長を見込み、500株購入すれば約150万円程度で購入できます。企業が今後伸びていくと感じるのであれば、このような配当利回りの高い会社の株を多めに購入し、300万円の株のポートフォリオのコアにしてしまうこともよいでしょう。
残り150万円弱は企業の成長見込み、利回りの高さや、株主優待の充実度などを調べ、複数の株に分散すると安定するでしょう。
次に配当金、株主優待ともに充実しているオリックスの株価についてみていきます。この10年間で株価が上昇していることが分かります。2012年以前から持っていた人は売買益も得ることができるでしょう。
2019年2月8日現在で、1,605円ですので、最低購入単元の100株を買うためには、約16万円で購入できます。配当利回りが4.74%と高配当なことに加え、株主優待では年1回カタログギフトが送られてきますので、ご家族で欲しいものを選んでもらうことができますよ。長期保有3年以上になると、カタログギフトの内容もグレードアップされるので、配当金のみならず、株主優待も楽しみです。また株主優待は100株でもらえますので、夫婦で分けて100株ずつ購入することも検討するとよいでしょう。
今後株価がどう動いていくか分かりませんが、ご紹介したように配当が多くもらえる株は、長期保有をして配当金をもらいながら、株価が上がるのを待つことができます。
このような株を複数分散して保有することで、そのうちのいくつかの株が値下がった時でも、他の株が値上がるなどバランスを取りながら運用していくことができるでしょう。そのため同業種に固めるのではなく、色々な業種に分けて投資することも検討するようにしましょう。
他に高配当な株はブリヂストンの4.02%、ビービー・カストロールの4.28%、JTの5.14%などがありますので、業績とともに配当金についても是非調べてみてください。
リスクも理解しながら丁寧に運用する必要があります。株を買う場合でも、たとえば300万円を一つの銘柄に集中させるのではなく、ある程度分散させるなどして、リスクも分散させるようにしましょう。
また、短期間であがるようでしたら売買益でもうけるのもよいですが、配当金をもらいながらじっくりと長期運用しながら運用していく方法は、ご紹介したようにリターンが見込めリスクも少ないですので、大切な資産を運用するのによいのではでしょうか。