株ではロスカットが非常に重要です。
ロスカットをしないと大きな損失を出す可能性が高いからです。
では、ロスカットの設定はどのようにすれば良いのでしょうか?
この記事では、株のロスカットのコツや設定方法を丁重に解説していますので参考にしてください。
目次
株のロスカットを上手にするにはコツがあり、そのコツとは次の3つです。
ロスカットをルール化しておきます。
取引してからロスカットする場所を決めるのではなく、取引前にどこでロスカットするのかをルールとして決めておくのです。
そうすれば取引中に迷いなくロスカットすることができます。
逆にルール化していないとロスカット位置が曖昧なり、ロスカットが遅れたり、「塩漬け(損失を抱えたまま保有すること)」の原因になったりします。
ロスカットラインは絶対動かしてはいけません。
株価がロスカットラインまで近づいてくると「損をしたくない!」「もう少し様子を見れば相場が回復するかも?」という思いから、ロスカットラインを動かす人がいます。
しかし、ロスカットラインを動かしてしまうと取引計画そのものが狂います。
せっかく計画して決めたロスカットラインが無駄になり、損失額も拡大する可能性が高くなるため避けるべき方法なのです。
ロスカットには逆指値注文を活用するようにしましょう。
逆指値注文とは現在の株価よりも不利な株価に入れる注文であり、いわゆる「損切り注文」に使用されます。
逆指値注文は指定した株価になれば自動的に証券会社のほうで注文を出してくれるため、「意思が弱くてロスカットができない」という人にとくにおすすめです。
例えば、株価が130円の銘柄を買っており、129円でロスカットしたいとします。
その場合、129円に逆指値注文を入れます。そうすれば、129円まで株価が来たときに証券会社がロスカット注文として「売りの決済注文」を発注してくれるのです。
チャートを見ていなくてもロスカットが可能なため、損切りを自動化できて非常に便利です。
ここからは、株のロスカットの設定の仕方をお伝えしていきます。ロスカットの目安として、おすすめするのは次の3つです。
最もおすすめのロスカット基準は、売買した根拠が崩れたときです。
取引したときに何らかの根拠があったはずです。その根拠が無くなってしまったら、株を保有する意味がなくなるためロスカットします。
例えば、水平線の反転を期待して買った場合であれば、水平線を下に割ってしまったらロスカットです。
移動平均線のクロスで買った場合なら、以下のようにクロス後に株価が失速してしまい、クロスが騙しになってしまったときにロスカットします。
このように、売買した根拠が崩れたらロスカットするというのが一番理にかなっており、なおかつ分かりやすいため、非常におすすめです。
値下がり率(値上がり率)でロスカットするという手もあります。
この方法は「〇%値下がりしたらロスカットする」というものです。
よく使用される目安は10%です。ただし、10%あくまで参考値にしかすぎません。
銘柄によっては適さないこともあります。
値動きが小さい銘柄だと利益が小さいため、10%のロスカットだと損失を取り戻すのは困難です。逆に値動きの大きな銘柄ならそこまででもありません。
また、取引スタイルによっても異なります。
デイトレードやスキャルピングのような短期トレードの場合、得られる利益が小さいため10%のロスカットだと損失を取り戻すのが難しいです。損失は多くても2~3%に抑えるべきでしょう。
それに対して、年単位で行う長期投資なら得られる利益が大きいため10%程度のロスカットは許容範囲です。
損失額で決めるという方法もあります。
この方法は「1回の取引のロスカットは〇〇円まで」という形になります。
損失額で決める場合、ご自身が許容できる範囲内にしておくことです。
ロスカット金額が大きすぎると損失を確定したくないという心理が働き、ロスカットラインの移動や塩漬けなどの可能性が出てきます。
よって、損失額はストレスを感じない範囲にしておくのがコツです。
株式でロスカットが重要な理由は次の2つです。
株式では必ず負けも経験するため、損失をいかに抑えるかが非常に重要です。
何度も取引していくことになるため負けは防げず、100%勝つことなんて出来ません。よって、どんな人でも損失を出す場面があります。
そのため、「損小利大」の取引をすることが重要です。
そこで重要なのがロスカットです。
ロスカットをすればそれ以上の損失は無くなります。つまり、損失を最小限にとどめることが出来るのです。
株式の相場がどう動くかは誰にも分らないため、ロスカットしないまま株を保有するのは非常に危険です。
翌日には大きく逆行して多額の損失を出す可能性もあります。
とくに「信用取引」をしている人は「追証」になることもあるので要注意です。
追証は証券会社に借金をしているのと同じ状態です。相場が大きく暴落・暴騰したときに追証が相当な金額になることもあるため、気を付けておきたいです。
ロスカットを採用すると次の3つのメリットが得られます。
ロスカットをすれば、損失を拡大するのを防止できます。
ロスカットは損切り注文のことであるため、実行すればその場で損失が確定するからです。
ロスカットすると損失にはなりますが、それ以上の被害は防げます。もし、その後に相場が大きく逆行したら損失は拡大していたのですから。
損失の拡大を抑えることにより、利益率も良くなるため最終的に勝てる可能性も上がります。
ロスカットをすれば資金効率が良くなります。
ロスカットをしない場合、その取引に使っている資金は拘束されることになり使用できません。
よって、取引機会が来ても資金不足で取引ができないこともあります。
しかし、ロスカットをすれば資金を使用できるようになり、次の取引機会にすぐ行動することが可能です。
ロスカットは精神的な安定にも繋がります。
損失が発生したままの株を保有していると「また値下がりしてないだろうか?」「現在の株価はどのくらいか?」などと不安になり、仕事や日常生活などに支障をきたす恐れがあります。
とくに大きなお金で取引しているときほどそうなりやすいです。
しかし、ロスカットしてスパッと損失を確定させれば、損失が出ている株の値動きに悩まされることはありません。
株のロスカットのコツと設定の仕方をまとめると次のとおりです。
株でロスカットがなぜ重要かと言いますと、以下の2つの理由があるからです。
ロスカットを採用すれば次のようなメリットが得られるため、ぜひ取引で活用するようにしてください。