「株式投資って誰がやっているの?」なんて疑問を持ったことはありませんか。本記事では日本の東京証券取引所で行われている株取引がいったいどのような人たちが関わっているのか解説します。
目次
東京証券取引所が調査を行っている「投資部門別 株式売買状況」を見てみましょう。ここでは2018年2月の第3週のデータを参照します。
【東証第一部(全51社)】
総売買高(売り買い合計) :14,515,095
海外(外国人)投資家売買高:8,605,711
⇒ つまり、海外(外国人)投資家の割合は約59.3%
人数ではなく売買高での統計になっていますが、実は東証第一部の株を取引する約6割を外国人投資家が占めていることがわかります。ちょっと意外と思った方も多いのではないでしょうか。実は日本株は外国人投資家の保有率が高く、かなりの影響力を外国人が持っているということがわかります。
外国の方が日本の株にかなり関わっている事実ですが、ここで少しだけ海外に視野を広げてみましょう。外国人投資家はどういった視点で投資をしているのでしょうか。
実は外国人投資家はドル建てで日経平均株価のチェックを行っています。つまり、ここで話が複雑になりますが、単に株の売買だけでなく、為替の動きも同時に見ているのです。
例えば「円安」のときには「ドル高」になります。日本株を買ったときよりも円安となれば、為替で損をしてしまいます。逆に外国人投資家にとってチャンスとなるのが「円高」です。
日本株を買ってあまり利益が出せなくても、為替差益で利益を出すことも可能となるからです。このように、外国人投資家は単純に株取引だけの話ではなく為替にも着眼しているのです。
また、日本と海外では「決算期の違い」があります。日本の決算は3月や9月が多いですが、海外法人の決算期は6月や12月であることが多いです。
つまり、外国人投資家の割合が多い日本株取引の世界では、6月・12月のあたりで利益確定が行われることが多いのです。決算内に保有している株を売却し、利益を出すという事です。
ですので例えば、「6月・12月」に売られやすい事を見越してこの流れに乗る事を狙うというのも一つの手段です。海外のことを気にせず取引をしていると、「なぜこの時期に売りが多いのだろう?」と漠然とした疑問が残ってしまいますが、その背景を色々と考えてみることで戦略が見えてくることもあります。
日本の株銘柄自体の決算は3月・9月が多いので、「3・6・9・12月」という3の倍数月が株の売買にとって大切な節目となっています。
いかがでしたでしょうか?意外にも外国人投資家が日本株を握っているという事実があります。また、決算期の違いは頭に入れておくと、3の倍数月での株価変動に気づきやすくなる場合もあります。
様々な見方で株相場に向き合い、ご自身のスキルを高めていきましょう。