株式の売買を土日にやりたいという、初心者の方やサラリーマン兼業投資家の方は、
多いのではないでしょうか。
インターネット取引が普及して、株式の売買がやりやすくなったとはいえ、
個別株を場中に取引するのは、落ち着かないので難しいという人もいると思います。
本記事では、売買可能時間に注目して投資スタイルを選ぶ方法を紹介します。
目次
日本の証券取引所は東京だけでなく、大阪、名古屋、福岡、北海道など複数あります。
しかし、どの取引所でも株取引をできる時間が決まっており、
前場は9時から11時30分、
後場は12時30分から15時(一部の取引所では15時15分まで)となっています。
このことからわかるように、仕事を持っているサラリーマンは、
取引所が開いている間に株式の売買をすることがむずかしいと言えます。
せめて土日に市場が開いていればいいのですが、
日本だけでなく、世界中の株式市場は土日に閉まっています。
ではサラリーマンは、平日の仕事中に時間をみつけて、
株式の売買をするくらいしかできないのでしょうか?
ネット証券ではそういったユーザー向けに
指値注文や不成注文などのオプションを用意しています。
気になった銘柄がある時に、注文予約の種類が豊富なのは、うれしいサービスです。
しかし、思いつきや成行で売買を繰り返しても、簡単に勝てるものではありません。
そこで考え方を変えて、取引できない土日を有効に使うことを考えてみましょう。
確かに土日は市場が閉まっているので約定はできませんが、
前週のチャートと翌週のイベントをじっくり調査して、
投資の戦略を練るには、とても適していると言えます。
ファンダメンタルズとテクニカルを分析して、
絞り込んだ銘柄を狙った価格で約定できるように予約注文を入れます。
このやり方で、短期間で資産を倍増させた投資家も多くいるので、
十分有効なやり方と言えます。
しかし、これでは物足りないという方は、次に紹介する金融商品を試してみてください。
土日にじっくり戦略を練ってポジションを取るのもいいが、
トレードの臨場感を味わいながら株式取引をしたいという方もいらっしゃると思います。
そんな方にお勧めなのがPTSという私設取引システム(Proprietary Trading System)です。
これは証券会社が独自に開いている株式取引所です。
PTSでは現物株式の売買のみが行われており、東京証券取引所が15時に閉まったあとに、
該当の証券取引所が市場を用意し、売買ができる仕組みになっています。
2020年では3つのネット証券でPTSができ、SBI証券、松井証券、楽天証券となっています。
それぞれ17:00(松井証券は17:30)から23:59まで株式の売買ができます。
注意点としては、PTSは差金決済であるということです。
これは、同じ日にPTSで株を複数回売買したいとき、
資金は累積した金額分必要になるということです。
一度株式を売却しても、その売却資金を使って、次の取引ができないということになります。
また、PTS市場は昼間と比べて出来高が少ないことが多く、
希望の価格で約定できないこともあります。
こういった点に気を付けていれば、PTSは株式市場の臨場感を
夜中まで味わえる楽しい市場と言えるでしょう。
土日は無理でも、せめて祝日は株の売買をしたいという方には、
個別銘柄の売買はできませんが、株式指数の売買はできます。
これは先物取引やCFDです。
元々、プロの機関投資家が取引するために作られましたが、
ネットワーク技術の向上で一般投資家にも開放されました。
さらに、馴染みのある商品としてFxもあります。
こちらを専門にしている個人投資家は比較的多く、祝日も24時間売買がおこなわれています。
ただし、どれも証拠金取引なので初心者にはお勧めできません。
少なくとも資産形成や、資産運用とは異なり、
ギャンブル要素の強いトレードになることは覚えておきましょう。
株式の売買を土日にやりたいという方のために、
それぞれの市場の取引時間帯と特徴を紹介しました。
兼業投資家が、土日にトレードの練習をしたいというニーズは根強くあると思います。
取引商品を選び、リスク管理さえすれば、
平日から土日・祝日までトレードする方法があります。
自分のニーズに合った市場で、慎重にトレードを重ねて、資産形成に役立ててください。